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6月5日より新しいスーパーコンピュータシステムの運用開始(気象庁)

5月24日の気象庁の発表によりますと、「平成24年6月5日9時(日本時間)より、計算機用新庁舎(東京都清瀬市)において、新しいスーパーコンピュータシステムの運用を開始」されるとのことです。この新しいスーパーコンピュータでは、局地的な大雨等の従来予測の難しかった規模の小さな現象の予測を目的とした局地モデル(後述)の運用を新たに開始する予定で、従来の数値予報モデルの改善も順次予定されるとの事です。

局地モデルについて

現在、防災気象情報や航空機の安全運航のための気象情報の高度化を目的として、水平分解能2キロメートルの数値予報モデル「局地モデル」の開発に取り組んでいます。
水平分解能2キロメートルとすることで、日本のきめ細かい地形を表現することができ、それにともなう風や気温、降水等の予測精度向上が期待されます(第1図)。

第1図 (左)局地モデル(水平分解能2キロメートル)と(右)メソモデル (水平分解能5キロメートル)で表現される本州中部域の地形。

  

第2図は、平成23年7月新潟・福島豪雨の例です。前線が朝鮮半島から北陸地方を通って関東の東に停滞し、前線に向かって非常に湿った空気が流れ込み、新潟県と福島県会津地方で記録的な大雨となったものでしたが、水平分解能5キロメートルのメソモデルよりも、水平分解能2キロメートルの局地モデルの方が、より実際に近い降水を予測していることがわかります。

第2図 平成 23 年7月 29 日 21 時の降水予測(前3時間降水量) (左)実際の雨量(解析雨量)、(中)局地モデル(水平分解能2キロメートル) による予測雨量、(右)メソモデル(水平分解能5キロメートル)による予測雨 量

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