大気の放射(2)
それでは、前回に引き続き、5章 大気の放射ででてきた用語を紹介していくことにします。
アルベド(反射率)
外部からの入射光に対する、反射光の比をアルベドといいます。気象予報士講座の場合は、主に、地球が太陽光をどれだけ反射するか、という値に利用されるようです。当然、地表面の状態により様々に異なるのですが、地球全体として、0.3(太陽光の30%を反射する)と見積もられています。
大気の窓
地球放射は、地球の大気によって吸収(主に二酸化炭素と水蒸気)されるが、波長によってムラがあり、吸収されない波長がある(8~12μmなど)。この領域を「大気の窓」という。気象衛星は窓領域を通過してくる赤外線や可視光線を捉えて観測している。
放射量の法則
放射強度は放射源からの距離の2乗に反比例する。
さらに放射強度は、太陽の入射角によってことなる。つまり、高緯度地域ほど浅い角度で太陽光が差し込むので強度が弱い(寒い)
放射平衡温度
地球が受け取る太陽放射量と地球が射出する地球放射量が釣り合っている温度
その他、放射平衡に関しての考え方として重要な事が、太陽からの放射を地球は面で受け取り、地球放射は全体(球の表面)で行う
↓なので、地球が受け取る太陽放射は・・・
太陽から受け取る量から地球が放射する量を差し引くと、4IE=(1-A)So
ステファン・ボルツマンの法則(黒体放射の放射強度は射出する物体の絶対温度の4乗に比例する。)から、IE=σT4
4σT4=0.7So
太陽定数とステファンボルツマン定数を実際に代入すると、T=255K
(メモ:ステファン・ボルツマン定数σ=5.67×10-8Wm-2K-4 太陽定数=137W/m2)
温室効果
宇宙空間に放射されるはずの地球放射が大気に吸収されて地球に向かって再放射される効果
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