【読むeラーニング】第2章 大気の熱力学1 〜その10〜「状態方程式2」
(その9の続き)
今、分子量Mという分子固有の重さがありますけれども、分子量Mの気体分子がキロモル数n存在する場合、これは質量をmとするとM×nで表すことができますよね。要するにこの分子量Mの気体がn個あるということです。n個集まってm[kg]という気体の質量になっているということです。言い換えるとこういうことになります。分子量Mの気体がm[kg]存在するとき、そのnというのはm/Mで表されるということです。これは式を変えただけです。
ここで出てくるこの一般気体定数R’、この定数が実は0℃、1気圧(約1013hPa)の1kmolの気体に対応する定数という条件があるんですね。だからこのR’というのはこういう条件の下の定数になっているということです。そこで気体の状態方程式を考えてみますと、PV/T=R’ということで、今言ったようにこの一般気体定数というのは1kmolの気体に対応する定数なんですね。仮に今、分子数がnあったらどうなるかと言うと、この状態方程式をn個の気体があった場合というふうに考えて書き換えたのがこれですね。pV=nR’T。実はこれを理想気体の状態方程式と言います。理想的な気体の状態方程式はこういうふうになりますよということです。
分子数nだから、先ほどn=m/Mで、分子量Mの気体がn個あってm[kg]という質量になると言いましたが、この分子数nをこういうふうに書き換えれば、この状態方程式はpV=mR’T/Mというふうに書き換えることもできるわけですね。
(その11へ続きます)
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