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【読むeラーニング】第2章 大気の熱力学1 〜その11〜「状態方程式2」

気象予報士講座~第2章 大気の熱力学1「状態方程式2」より

気象予報士講座~第2章 大気の熱力学1「状態方程式2」より

(その10の続き)

今、理想気体の状態方程式というものをごちゃごちゃと言ってきてしまいましたけれども、お天気で扱う空気っていうのは実際はいろんな気体が混じっていましたよね。乾燥空気の中にはいろいろな気体が含まれている。その状態方程式を使わなくてはいけないんです。だからここで使っているR’とは違う値を使わなくてはいけないんですね。そのR’をどう導き出すかというと計算が面倒くさいので先に言っておきますが、分子量Mは窒素、酸素等が混合した気体の分子量をMとしてしまう。空気の分子量Mの気体定数をRとして、このRを使った状態方程式を今後使っていきたいわけなんです。

では一般気体定数R’がどうなっているかというのが分かれば置き換えられるということでここを見ていただくと、特定気体の気体定数Rというのは一般気体定数/対象とする気体の分子量、という関係があるんですね。だから乾燥空気を取り扱う場合にこの特定気体というのが乾燥空気のことと思ってください。特定気体の気体定数Rというのは、一般気体定数/気体(空気)の分子量という関係で表すことができますので、そう考えますと、乾燥空気の気体の状態方程式はこんなふうに(pV=mRT、p=ρRT)書き換えることができるということです。

何も変わってないんですが、ただ何が変わっているかと言うと、Rの値が変わっているんですね。先ほど見ていただきましたけれども、一般気体定数は本当は別の数字なんですが、気象学、これからお天気の状態方程式で使う場合のこのRというのは乾燥空気の気体定数ということになって、287.09[J/K・kg]というふうになります。ちなみにこれは覚える必要ないです。何か計算させるときにはちゃんと数字が与えられます。なので先ほどの一般気体定数とは値が違うということを覚えておいてください。あと単位ですね。単位で意味が分かると思うのですけれども、1kgの気体を1K上昇させるのに必要な熱量という比熱を表しています。これももう少し後で出てきます。

(その12へ続きます)

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