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【読むeラーニング】第2章 大気の熱力学1 〜その16〜「静力学平衡」

気象予報士講座~第2章 大気の熱力学1「静力学平衡」より

気象予報士講座~第2章 大気の熱力学1「静力学平衡」より

(その15の続き)

じゃあ下向きに落ちる力って何だろう、上向きに押す力って何だろうというのを考えます下向きの力というのは重力ですね。落ちるということですから。ここに囲まれたここに浮かんでいる空気塊の質量に対して重力加速度が掛かります、それで力になりますけれども、この場合は鉛直方向ですから重力加速度というものが掛かって重力になるんですね。それが下向きの力です。

それに釣り合う上向きの力というのが気圧傾度力と書いてありますが、要するに気圧差ですね。既に勉強したように、気圧は下のほうが高くて上に行くに従って気圧が下がっていくんですね。気柱で考えると下の面よりも上のほうが気圧が低い。だからここの高度差で表される気圧差、P1とP2の気圧差が気圧傾度力として上向きの力で掛かっています。

この2つが釣り合っているというのが静力学平衡の考え方です。釣り合っていればこの空気塊は飛んでいかなそうでしょ。なのでこの式を作ってみたいと思います。今、重力質量×重力加速度で表されると言いました。もう少し詳しく見ていくと、質量をどうやって出すかというところ。ここはもう覚えておいてください。体積×密度質量です。体積はどうやって出しているのか。これはもう簡単にしてあります。単位面積1m2の面に高さΔZです。1×ΔZで体積が出ますね。この1×ΔZという体積に密度ρをかけて、さらに重力加速度をかけたものが重力になっているというのが、ρgΔZというふうに表されるわけです。これは下向きの力です。

(その17へ続きます)

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