【読むeラーニング】第2章 大気の熱力学1 〜その21〜「熱力学の第一法則」
(その20の続き)
熱力学の第一法則というのは簡単に言いますと私たちがカツ丼を食べたときに、カツ丼を食べただけではなくて、それでもって仕事をしてどれだけ体温が上がるかみたいなことです。エネルギーがどれだけ私に伝わってきたか、捉えることができたかみたいなことを考えるのが熱力学の第一法則です。
熱力学の第一法則でも大気で考えないといけませんから、カツ丼を食わせるわけにはいきませんので、空気に熱が加えられたというふうに考えましょう。空気に熱が加えられると、その空気が仕事をしたり温度が上がったりするんですね。何となくは分かると思うのですが、それを式で表したのがこの熱力学の第一法則なんです。ΔQ=ΔW+Δu。ΔQというのはわずかな熱量、エネルギーを少し上げた場合にいくばくかの仕事をしてわずかな量の内部エネルギーになる。Δuは温度が上がるということ、ΔWは仕事を何かするということです。というふうに見ることによって熱力学の第一法則を何に使うかと言いますと、これは空気塊という空気の塊が上昇して雲ができるという仕組みを理解したり勉強していくのに、このエネルギーとか仕事とかというのがすごく重要になるんですね。なので少し詳しく見ていきたいと思います。
そもそもΔQ=ΔW+Δuで表されているこのΔWの仕事とは何かということですね。今ここに1kgの単位質量の物体があります。この単位質量の物体にFという力が働いて、この力で距離Lだけ動かした、このときの仕事量をどういうふうに表しますかというのをΔW=FL、力×距離で表す、これが仕事の量ということになるんですね。
(その22へ続きます)
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