客観解析【気象予報士試験用語チェック】
本日は、48回気象予報士試験でも出題されました客観解析です。てんコロ。気象予報士講座第14章数値予報からのピックアップです。
*客観解析
格子点での気象要素の値を決定する作業を「客観解析」といいます。その方法は、結構複雑なのですが、大雑把も言えば格子点の近くの観測所から「内挿」されて決定します。
内挿というのは、例えば観測所 A で気温が10℃、観測所 B で気温が12℃だったら、その間の格子点はその距離から考えて内挿すると、10.8℃ぐらい…というイメージです。
しかし、格子点値は実は観測データだけから得ているわけではありません。観測データだけで得られた格子点の値は、あくまで「観測値」です。これに、数値予報の結果得られた格子点値を「第一推定値」として解析に加えることで、客観解析され、初めて格子点値が「解析値」となるのです。
客観解析では、前回の予報の結果である「第一推定値」を下敷きとして、得られた観測データで修正することで、第一推定値の誤差を小さくする形で解析値を得ています。その解析値を求める方法を「四次元変分法」といいます。
四次元とは、空間の3次元(東西・南北・高さ)と時間1次元を加えた4次元という意味です。これは、定時観測以外でも例えば10分毎に観測できるウィンドプロファイラのデータや気象レーダーなどの「非定時観測値」も、そのままの時刻のデータとして使用できるという方法です。
解析時刻の前後3時間のデータを「データ同化期間」として、第一推定値を観測値に近付ける形で修正し、解析値を得ます。ちなみにデータ同化とは「実際の大気の観測が、数値予報モデルの大気に取り込まれて同化していく」ようなイメージです。四次元変分法を取る事によって、観測データの空間分布(つまり三次元的な分布)だけでなく、時間経過も加味することができて、より現実の大気に近い値を得ることができるのです。このように、解析値を得る方法はなかなか凝っています。
いかがでしたでしょうか。
eラーニング「佐々木恭子先生の気象予報士講座」は、
・天気の知識一つ一つにこうやって考えるんだよというメッセージがあって、イメージしやすい。
・先生の明るいキャラクターも加わり、楽しいという気持ちで勉強できる内容となっています。
まず、ご登録していただき、無料講座をご覧ください。
講座サンプル
てんコロ.の気象予報士講座 大好評発売中!
気象予報士講師としても、気象庁や大手企業での予測業務でも活躍中の気象予報士、佐々木恭子先生による合格対策講座です。
国家資格の気象予報士試験は合格率5%という難関の資格です。一方気象予報はとっても身近な存在であり、誰もが気象に興味があれば学んでも楽しい分野です。
キバンインターナショナルのクロマキーシステムを駆使した映像は、気象画像を多く使用する当講座にはベストマッチです。佐々木先生の講義も個性あふれていて楽しい講座です。 講座は分かりやすくするため、なるだけ専門用語を使っていません。
普通のテキストでは図解されていないようなところにもふんだんに図解を盛り込んでいます。
「文系だから」「合格率悪いから」「物理避けてきました」。そんな初学者の方にも分かりやすく丁寧に解説しています。eラーニングにも関わらずリラックスできる雰囲気が特徴です。
講座の詳細、無料体験、ご購入は下記をご覧ください。 http://tenki.elearning.co.jp/?page_id=15
ログインはこちらから。
「eラーニングをすべての人に!」
株式会社キバンインターナショナル KiBAN INTERNATIONAL CO.,LTD.
Web : http://elearning.co.jp
E-mail : international@kiban.jp
担当:takeuchia