いやー寒かったですね…
最高気温は20℃まで上がる予想だったのですが…
結局、東京の日中の最高気温は18.7℃
平年よりも5.8℃低い4月の中旬並み。寒いわけだよ…
しかも、これは東京に限ったことではないですよ。この寒い感じは、オホーツク海高気圧ってヤツが一因を担ってます。
<オホーツク海高気圧とは>
オホーツク海に中心を持つ高気圧があって、等圧線が太平洋側の沿岸沿いに垂れ下がってます。
これが、典型的なオホーツク海高気圧の形です。
この形になると、東北地方の太平洋側~関東地方にかけて、海上から冷たい北東風が流れ込んできます。そのため、これを北東気流型なんて呼んだりします。
*水色は5℃以上~10℃未満
*青色は10℃以上~15℃未満
*薄い緑色は15℃以上~20℃未満
今日日中の12時~18時の気温です。
見た目で分かるように、東北~関東の太平洋側で特に気温が低くなっています
気温の分布を等値線で表すと、こんな風になります↓
太平洋側の等値線の垂れ下がり方が
地上天気図の等値線の形に似ていませんか?
同様に、850hPa(上空1500m付近)面での気温分布も、やはり東日本の太平洋側、特に関東地方に寒気が強く入り込む形となっており、地上天気図の様相に似ています↓
ところが、さらに上空の700hPaの気温分布を見てみると、
これまでの見た下層の気温分布のような食い込みは見られません↓
<700hPa気温の等値線>
これがオホーツク海高気圧の特徴の一つ。
コイツは、
地表面に近い下層の空気によって形作られている高気圧
なのです。
冷たい海上を通ってきた空気は、太平洋側の地域に吹き込みます。
しかし、低い層だけの気流のため、日本列島を背骨のように南北に走る脊梁山脈に堰き止められ、日本海側には流れ込めず、山脈の東側に冷たい空気が滞留してしまうのです。
冷たい空気は密度が大きく、地上天気図では高気圧で表現されます。だから、あんな風に太平洋側に垂れ下がった等圧線になるのです。
今回は、850hPaあたりまで北東気流の影響が見られましたがもっと低い高度にしか特徴が表れない時もあります。そうしたら、もっと気温のコントラストや低い雲が脊梁山脈に遮られる様子がくっきり分かるのですがね…
<オホーツク海高気圧は停滞しやすい>
上空の流れの影響で、この高気圧はしばーらく同じ位置に停滞することがあります。
するとどうなるでしょう??
「やませ」という局地風を聞いたことがありますか?
東北地方~関東地方の太平洋側だけに冷たい空気が流れ込み続け、
冷害を引き起こし農作物などに甚大な被害をもたらすヤツです。
それは、まさに北東気流が続いた結果発生する被害。
つまりオホーツク海高気圧が停滞することで、北東気流が流入し続け「やませ」が長続きしてしまうのです。
停滞しちゃうと、いいこと無しなんですね
天気って、低気圧とか台風とか前線だけじゃなくて、高気圧も悪さする時は悪さするんですよ~。
天気ってオモシロイね
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