くっそ暑かったですね…
東京の日中の最高気温は31.9℃。
今年最高、初の真夏日でした。
その他、クソ暑さがウリの前橋・館林・熊谷あたりは当然のように猛暑日。館林は6月1位の記録…
今日は、夏至ですよ夏至太陽高度が最も高く、昼間が最も長い。
つまり、ただでさえ太陽放射が日本付近にビシビシ降り注ぐ日なのです。
あれ?夏至ってこんな感じだったっけ?
平年と比べると、今日は東京で6℃ぐらい平年より高く、もう少し内陸へ行くと平年より8℃ぐらい高い気温。
つまり、断然暑かった~汗だくなわけだ。
<夏至のこの日に…>
平年よりもかなり暑くなった理由としては、まず夏の高気圧である太平洋高気圧に覆われて、ビシッと晴れたことが一つの原因。
通常、6月22日前後はちょうど梅雨のど真ん中。
曇ったり雨が降ったり…日照時間の平年値を見ると、実はこの時期、たったの3時間前後しかないんですよ、日照が
対して、今日の日照時間は12.4時間!文句なしの晴れ!
そりゃ、暑くなるわけです。
さらに、もう一つ。この高気圧の縁辺流が大きく西回りで、関東地方に入ってきたことも、クソ暑くなった原因の一つ。
大体、上空800m~1500mぐらいにかけて、こんな風になっていました。
上の図が上空750m付近の風の流れ、下の図が上空1500mぐらいの風の流れです。
大きく西回り…というのは、太い矢印で表したようなこと。
つまり東日本の太平洋側は、山を越える気流になっているのです。
すると何が起こるかというと、アレですフェーン現象です。
<フェーン現象>
春に、日本海を低気圧が通って行く時に、低気圧に向かって強い南風が日本列島に吹き込む。すると、脊梁山脈を越えた気流によってフェーン現象が起こり、日本海側の地域に季節外れの高温をもたらしたり、また雪崩などの災害を引き起こします。
春先、こういった話を聞いたことありませんか?
フェーン現象の仕組みを、簡単にビミョーな画で表してみました。
①山を越える前、つまり風上側にある湿った空気の塊があります。
今、仮に20℃とします。
②その塊が、山にぶつかって上昇し始めると、ある所(この画では1000m)で空気の塊に含まれる水蒸気が飽和に達し、凝結が始まります。それは、すなわち雲の発生です
③雲から雨が落ちると、もともとその空気の塊に含まれていた水分が雨で流れてしまうので、山頂に行くに従って水分が減っていきますね
ちなみに、気象のお勉強として…飽和していない空気の塊の温度は、100m上昇する毎に1℃下がります。
ところが、飽和して雲ができると、100m上昇につき約0.5℃下がります。
それで計算してみてください。2000mの山頂では、空気の塊の温度は5℃ぐらいになるはずです。
④空気の塊が風下側の斜面を下りて行く時、ここでは雲がなくなっているので、100mの下降につき10℃ずつ昇温していくのですすると、あーら不思議。
⑤風下側の山麓では25℃の空気になっています。しかも乾燥してるし。
これがフェーン現象の仕組みです。
では、今日の関東地方に関して言えば、中部山岳を吹き越える時に、フェーン現象が発生しているということ。
その証拠…と言ってはなんですが、これを見てください↓
パッチで表したのは、朝9時~夜0時までの積算降水量です。
西回りの気流によって、風上側にあたる日本海側に主に雨を降らせているのが一目瞭然
つまり、風上側で雨が落ちちゃった分、乾燥した空気が風下側にあたる関東平野に吹き下りてきちゃったわけです。それで、風上側よりもアツい空気になってしまったのですね
こんな風に、今日は夏至とか太平洋高気圧とかフェーン現象とかいろんなことが重なって、平年よりクソ暑い日となってしまいました。
これから真夏に向けてこんな日が多くなる…
それで、節電を実行するとどんなことになるんだろ…
熱中症対策はどの程度やったらいいのか…
そんなもろもろ、今日の陽気は夏本番に向けての予行演習みたいなもんでした。
皆さんは、どうでしたか?
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担当:o.nakamura