山岳波
先日、っていつだっけな…
あ、10月11日だ。その日の気象衛星の画像で、ちょっとオモシロイ雲が見られました。それがコレ↓
赤マルでくくった部分、一直線に雲が切れてて日本海側は晴れ
太平洋側は曇りになってます。11日の午後の赤外画像なんですが、
これは山岳波の影響による雲だそうです。
当日、12時の地上天気図です↓
東北地方の太平洋側は高気圧に覆われてきて晴れる!というシナリオ
だったみたいですが、一日中雲が取れなかった。
山岳波は簡単に言うと、風が山にぶつかって山を越えると、その風下側に下降気流と上昇気流が波状に連なって形成される波動。イメージはこんな感じ↓
風下側では、その波動に伴って波状に配列した雲ができます。
ちょっとステキな波状雲が出てる衛星画像が見つからなくて…探しておきます。
ところが、今回はそんな波状の雲が見られない。で、調べたところ
「地形性巻雲」じゃないか、ってことが分かった
通常、風下側で山岳波の影響による波状雲は対流圏の中層に現れる
「層積雲」や「高積雲」で構成されます。しかし、波動が上層の方まで伝播すると、上層の雲である「巻雲」が風下側に発生する場合があるのです。それが「地形性巻雲」で今回の雲じゃないかと考えられます。
こんなイメージ↓
こんな雑な感じじゃないけど、雰囲気はこんな感じ。
衛星画像は宇宙からの観測だから、一番上層の巻雲は観測できた。
その下には、波状雲があったかも知れないなー。
実際、仙台の実況を調べてみると、濃密な巻雲とともに高積雲や積雲が観測されていました。
山岳波による波状雲や地形性巻雲は、冬型の気圧配置の時などに
太平洋側の空に現れやすい雲パターンです
山岳波による雲の出現の仕方は、その時の風や大気の状態に左右され
冬型だからっていつも見られるものじゃないですが、これからまさに冬だし。
ちょっと「山岳波」を意識して、衛星画像を見てみよーっと
ボケーっと、下から眺める雲もオモシロイけど、宇宙から地球を見下ろした
時に見られる雲(気象衛星画像)も結構オモシロイですよ。
あまり見たことない人も、是非見てみてください。
いやー、空ってオモシロイね~
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