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【読むeラーニング】第1章 太陽系 〜その10〜「大気の鉛直構造・成層圏」

気象予報士講座「大気の鉛直構造・成層圏」より

気象予報士講座「大気の鉛直構造・成層圏」より

(その9の続き)

まずそのオゾンですが、成層圏でオゾンは作られているわけですが、生成と分解を絶えず繰り返しています。酸素が太陽からの紫外線を吸収してオゾンが生成されるのですが、そのときに0.24μm以下の波長の紫外線(短波)というのを受けて作られています。O2が分解する過程でこれを使っているのですけれども、こういう化学式は忘れているかもしれませんが、3つの酸素から2つのオゾンができるというふうに2倍して考えてみてください。オゾンが生成されるのですがオゾンは実はそのままではいられないんですね。結構不安定な気体で、オゾンができたらすぐ紫外線の影響を受けてまた分解して酸素に戻ってしまう。だからオゾンは生成されたり分解されたりを繰り返している状態なんですね。オゾンの分解は先ほどとはまた違う波長の紫外線を吸収して分解されます。0.32μm以下の紫外線(長波)を吸収するのですけれども、このオゾンが分解するときに熱が出て、実はこの熱が成層圏の主な熱源になっています。だから成層圏は対流圏と違って上に行くに従って温度が上がっていくわけなんですね。

先ほどもう1つ重要な放射平衡というちょっと聞き覚えのない言葉を言ったと思うのですけれども、放射平衡というのは実はもっと気象予報士の勉強をしていくと結構後のほうに放射の勉強をしなければいけないところが出てきますので、そこで詳しく勉強していきますけれども、簡単にこういうふうに覚えておいてください。放射平衡というのは、放射によるエネルギーの入っていくのと出ていくのが釣り合っている状態のことを言います。

(その11へ続きます)

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