【読むeラーニング】第3章 大気の熱力学2 〜その10〜「大気の鉛直安定度」
(第3章 大気の熱力学2 〜その9〜「大気の鉛直安定度 」の続き)
「その湿潤大気の安定とか不安定ですけれども、これはですね、乾燥断熱減率と湿潤断熱減率と周りの気温減率、この3つのですね大小関係によって、ちょっと複雑になってきます、異なります。じゃあまた図に表してみますけれども、青い実線が乾燥断熱線です。で赤い実線、赤い曲線の方が湿潤断熱線です。で先ほどと同様、点線がありますけれども、これが周りの、大気の気温減率です。でさっきと違うのはですね、乾燥断熱減率よりも大きい気温減率があるのと、湿潤断熱減率よりも緩やかな気温減率があるっていうこと。」
「そして、この乾燥断熱減率よりも緩やかだけど、湿潤断熱減率よりも大きい気温減率があると、いうことになる訳なんですね。じゃあまた、空気塊を上昇させてみましょう。空気塊を上昇させた時に、例えば未飽和の空気塊だったら、青い線に沿って上昇します。で例えば、その空気塊が飽和してるんであれば、赤い線ですね、湿潤断熱線に沿って上昇する訳です。で、この時の周りの空気の温度と比べてみましょうっていうことなんです。」
「例えばですね、今この緑の点線だった場合、緑の点線が周りの気温減率だった場合は、この線を見てわかる通りですね。空気塊が未飽和であろうが飽和であろうが、何れにしても周りの空気よりも、周りの気温減率ですね、周りの空気よりも空気塊の温度の方が高いんです。ですから絶対上昇しちゃうんですね。こういう大気のこと、こういう緑の線の大気のことを、「絶対不安定」って言います。絶対、どうやっても上昇しちゃうっていう大気ですよね。」
(第3章 大気の熱力学2 〜その11〜「大気の鉛直安定度 」へ続きます。)
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